【熊本県の高校入試が変わります!】2027年度熊本県公立高校入試最新情報 後編

こんにちは!
早稲田スクールの個別指導
早稲田アイ・スタディです☆

今回のテーマは「2027年度高校入試改革」

今回は、前回に引き続き、熊本県の入試最新情報をお届け!

今の中学2年生から、高校入試改革により、入試の仕組みが大きく変わります!

前編 入試の変更点まとめ(入試日程、選抜内容)
   中学2年生、1年生のうちに意識しておくこと
後編 学校ごとの募集要項を読んでみよう

前回のあいナビ!にて、新しい選抜方法である「特色選抜」と「一般選抜」をご紹介しました。

今回は後編!
実際に公表されている資料では、すべての県立高校(全日制、定時制)が1学科・コースにつき1枚の書面で説明されているのですが、資料の総ページ数なんと141ページ!!

すべての高校を説明することはできませんが、その中から数校を選びました。一緒に読んでいきながら、重要チェックポイントをご紹介します!

この重要チェックポイントを参考にしていただき、ぜひ他の高校の資料も読んでいただけたらと思います。

少々長いですが、どうぞ最後までお読みください!

※今回のあいナビ!は、こちらの情報を参照しておりますが、正式な要項確定は今年度末~来年度になります。

前編おさらい

☆変更点①☆
試験日は、今の後期選抜と同じ3月上旬の1回のみ

1日目:5教科の学力検査
2日目:独自検査(面接・作文・実技など)
※独自検査を行わない学科もあり、その場合は1日で試験終了です

☆変更点②☆
1回の試験日程で、2種類の選抜基準を使って合否を出す

選抜基準①:特色選抜

選抜基準②:一般選抜

☆先に特色選抜の合格者を決めてから、一般選抜の合格者を決める!

募集要項のチェックポイント

以下のポイントをおさえつつ、見本として数校の要項を一緒に確認していきましょう!

特色選抜のチェックポイント

①選抜枠Ⅰ、Ⅱがあるか
高校によっては2種類の特色選抜を実施します。受験申込時に自分で選んだ方で選考されます。どちらかひとつしか受験できないので、様々な観点から考え、より自分にとって有利な方を選ぶ判断力も必要です。

②重視する観点
細かい表現から、どのような能力が選抜時に有利にはたらくかを読み取る必要があります。

☆「学習」や「学習の記録」などの表現
 →通知表の評定を重視する、という意味

☆「特別活動」などの表現
 →部活動、生徒会活動、委員会活動、体育大会のリーダーなど、いわゆる勉強以外の活動を重視する、という意味

中学校の進路指導を受けて入試の仕組みが少しずつ分かってくると、「公立入試では部活の結果や委員会活動が有利!」と積極的に取り組むお子さまが現れ始めますが、「特別活動」についてはすべての高校で等しく有利にはたらくわけではありません。要項に「特別活動」の表記があるかどうかは非常に重要です。

③選抜の対象
「全員」か「希望者」かの違いがあります。
「希望者」となっている高校では、願書提出時に「希望する」で出願しないと特色選抜の対象から外れてしまいます。
特色選抜は絶対に希望しないといけない試験ではありません(受験料についてはまだ発表はされていませんが、これまでの前期選抜との置き換えであるとするならば、特色選抜と一般選抜それぞれに受験料が発生する可能性も十分に考えられます)。
しかし、受けるつもりで頑張ってきたのに注意不足でチャンスをみすみす逃す、ということがないようにしてください!

④独自検査の内容
面接、実技試験などがある場合はこちらに記載があります。学力検査と並行して対策が必要です。

⑤配点
学力検査の傾斜配点、調査書や独自検査の配点が記載されています。数学の配点が高い、学力検査より独自問題や面接の配点が高い、など対策の優先順位を考える際にこの情報が重要となります。

一般選抜のチェックポイント

⑥第1選考後の選抜基準
・学力検査の傾斜配点(英語の得点を2倍、など)
・調査書の扱い
例)「調査書を参考として」などの表現
 →学力検査を第一優先として判定する、という意味

☆参考:第1選考とは?

以下の図のように、入試当日の学力検査の順位と評定の順位を座標として図示し、定員が200名ならば学力検査200位までと評定200位までを四角で囲います(図の網掛け部分)。その中に入っている受験生から合格となります。これを「第1選考」といいます。

「第1選考後の選抜基準」とは、四角の中の点の数が定員の200名より少なかった時に、残りの合格者を決めるための基準となります。

ここで、今回の選抜方法変更による最大のデメリットを紹介します。

それは、特色選抜と一般選抜は同じ1つの学校しか選べない、ということです。今後、公立高校は1校しか受験できなくなります。

これまでの前期選抜は「前期で不合格なら後期は確実に合格できそうな別の高校を受験する」という選択ができました。
今後はそれができません。
また、紹介した通り特色選抜でも学力検査がありますので、一般選抜で戦える学力があってやっと特色選抜での合格が見えてくる、という高校もあるでしょう。

特色選抜にばかり目がいって見落としがちですが、大多数は一般選抜での合格です

だから、真剣に志望校合格を目指すならば、まず優先すべきは一般選抜の対策。そのためにも「第1選考後の選抜基準」を知っておくことは重要と言えます。

高校ごとの選抜方法を読んでみよう!

ここからは、例として済々黌高校普通科、第一高校普通科英語コース、熊本商業高校商業科の要項を比較してみましょう。

済々黌高校 普通科

①選抜枠Ⅰ、Ⅱがあるか
ⅠとⅡがありますね。Ⅰのみの高校も多いので、より多様な視点で選抜を実施したいという意図がみえます。

②重視する観点
選抜枠Ⅰでは「学習の記録」という表現のみ、
選抜枠Ⅱでは「特別活動」という表現もあります。
済々黌高校は勉強以外の活動も元々盛んな高校ですから、選抜枠Ⅱではそのあたりも評価基準とされるようです。

③選抜の対象
ⅠもⅡも「希望者」とあります。
願書提出時に「希望する」で出願しないと特色選抜の対象から外れてしまいますので要注意です!

④独自検査の内容
済々黌高校では独自検査はありません。入試は学力検査1日で終了します。

⑤配点
選抜Ⅰでは数学理科英語の配点が高く、
選抜Ⅱでは調査書の配点が40点高いです(40点分は「特別活動」の加点であると推測されます)

これらの要素から、選抜枠ⅠはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)関連の科学研究活動での活躍を期待して、選抜枠Ⅱは学問と部活動の両立を期待しての評価基準と言えるでしょう。
SSHの活動も部活動も、済々黌高校で学問と両立するにはそれ相応の努力やバイタリティーが求められます。中学生のうちから部活動に明け暮れて勉強がおろそかになるようでは、高校生活での両立はやっていけません。
済々黌高校の特色選抜合格を意識するならば、勉強でも勉強以外の活動でも最大パフォーマンスが発揮できるよう、自己分析や日頃の生活の見直しも含め、高い意識で学校生活を送っていきたいところです。

⑥第1選考後の選抜基準
傾斜配点なし、調査書は「参考として」とあります。
これまで済々黌高校は四高で唯一、学力検査と調査書の合計点数で合否判定をしていました。今後は他の四高と同様に、一般選抜においては学力検査が最優先項目として判定されていくことになります。

第一高校 普通科英語コース

① 選抜枠Ⅰ、Ⅱがあるか
第一高校の英語コースにはこちらの区別はありません。現在公表されている限りでは、区別なく選抜枠Ⅰのみの高校が多数派です。

② 重視する観点
「学習の記録」「特別活動」という表現がありますが、わざわざ「特に英語」など英語に関する表記が多くなっています。
今のうちから英検や学内外の英語に関する取り組みを強化しても良さそうです。

③ 選抜の対象 ④独自検査の内容
対象は「全員」、独自検査もあります。これまでは前期選抜に出願した受験生だけが英作文練習をしていましたが、今後は受験生全員が英作文対策をする必要があります。

⑤ 配点
英語の配点が2倍、調査書の配点が50点高く(50点分は「特別活動」の加点であると推測されます)、英作文は600点中70点分と1割以上の配点です。
調査書と英作文が半分を占めるところで点差が生じることが予想されます。

第一高校英語コースは定員が40名、そのうち半数が特色選抜で決定します。英検取得やスピーチコンテストなど英語関係の取り組みを意識すると同時に、学力検査と英作文で600点中170点を占めるため、塾の模試で安定して40点台が取れる状態へ仕上げていきましょう。
※英検では高校生レベルでも模試で40点に届かない生徒様は保護者様の想像される以上にたくさんいらっしゃいます。検定対策と受験対策は異なります。早期対策が不可欠です。

⑥ 第1選考後の選抜基準
英語の学力検査の点数が2倍換算となることを含め、これまでの後期選抜とまったく同じ基準となっています。

熊本商業高校 商業科

①選抜枠Ⅰ、Ⅱがあるか
こちらも選抜枠Ⅰのみとなっています。

②重視する観点
「学習の記録」「特別活動」という表現の他に、「本校の関係する活動で活躍が期待できる者」という記載もあります。熊商は原則全員部活動に入ることになっているなど勉強以外の活動にも意欲的な高校で、運動部の高校総体における実績もあります。それもあり、スポーツを続けたいという受験者が毎年多く、前期選抜では毎年高い倍率となっていました。
そのようなハイレベルな熊商での「活躍が期待できる」ならば、他の受験者を圧倒するくらいの実績がほしいところです。

③選抜の対象
「希望者」とあります。何度も書きますが、
願書提出時に「希望する」で出願しないと特色選抜の対象から外れてしまいますので要注意です!

④独自検査の内容
熊本商業高校商業科では独自検査はありません。これまでの前期選抜では面接試験がありましたが、特色選抜では削除されました。

⑤配点
注目は調査書の配点が180×2=360点というところかと思います。学力検査よりも配点が高くなっています。そもそも前期選抜では学力検査をせずに面接と調査書だけで合否を判定していたので、調査書重視の配点も頷けるところではあります。

むしろ、相対的に配点が低いとはいえ、学力検査によって合否の差が生じてしまうことがないようにしなければなりません。スポーツが強い高校に行くために頑張って実績を残していくことも大切ですが、高校は勉強の成績が悪いと部活動を停止されたり留年して2年生に上がれなかったりします。学力検査は高校の勉強についていくための準備としても重要なものです。一般選抜で合格した生徒と極端に学力差が生じないよう、勉強もしっかり頑張りましょう!

⑥第1選考後の選抜基準
これまでの後期選抜とまったく同じ基準です。後期選抜では毎年学力検査重視となっています。
熊商と言えばスポーツ!調査書!というイメージを強く持つお子さまがまだまだ多いのが現状ですが、特色選抜で合格できるだけの実績を残せる子はほんの一握り。一般選抜での合格もしっかり意識して勉強に励むべきでしょう。

まとめ

今回は、2027年度高校入試の最新情報をまとめてみました。
あくまで確定発表ではないので正式発表時には変更点があるかもしれません。その際はこちらでまたご紹介させていただきます!

受検は情報戦!
ここで基本的な知識や戦略の立て方を学んだあとは、自分が受験したいと思う学校の選抜方法も見るなど、情報は常に自分で集めておくようにしましょう!

こちらの形式での受験は1年後。皆さんはまだ中学2年生や1年生ですから、「求める生徒像」や「具体的な選抜方法」を読み、今のうちから志望校を意識した学校生活を送っていただきたいところです。
まだ行きたい高校がよく分からない…という方も、まずは近所の高校や模試帳票で気になった高校から見てみるといいと思います。

中3生になってからでは中1中2の調査書を変えることはできません。行きたい高校が決まった時に堂々と選べるよう、今は目の前の勉強や活動に真剣に取り組んでいきましょう!

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最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに( ‘v’)b

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